離婚後300日以内に生まれた子は前夫の子と推定するという民法が改正されました。
嫡出推定制度の見直しのポイントは
〇離婚から300日以内に生まれた子は、前夫の子と推定するとの原則は維持しつつ、
母親が前夫以外の男性と再婚した後に生まれた子は再婚後の夫の子と推定するになりました。
〇女性は離婚後100日の再婚禁止期間がありましたが撤廃されました。
〇これまでは、夫のみに認められていた嫡出否認権を、子及び母にも認めました。
〇嫡出否認の訴えの出訴期間を1年から3年に伸長しました。
(2022年12月10日成立 ⇒ 2024年4月1日施行)
出産が離婚から300日たっていなくても女性が再婚していれば再婚相手の子になります。
ただし、300日以内に再婚していない場合は相変わらず前夫の子と推定されます。
いろいろな事情はあるにせよ明治時代にできた法律が今の時代に合った形で改正されたのは良かったと思いますし、問題が解決された方々も沢山いらっしゃると思います。
これらの民法改正を後押しした重大な問題がありました。母親が前夫の子と推定されるのなら出生届を出したくないとして生まれた子が無戸籍になるケースが増えてきたことです。
私は、夫婦問題カウンセラーになって
20年弱ですが、その当時からこの法律は時代に合っていないと感じていましたし、この問題は議論されていました。
明治時代にできた法律が変わることがここまで時間がかかるのか、また無戸籍の子が実際に増えて問題にならなければ改正に真剣に取り組まれないのかと考えると、民法改正も命懸けのような感じを持ってしまいますね。
時代は常に変化しています。
私たちはその中で考え方が変わり行動が変わっていきます。
法律に守られるのではなく、法律が敵になっている人が増えてきたら、時代に合わなくなった証のように思います。
一番大事なのは、生まれてきた子どもの気持ちです。父親と母親に求められて生まれてきたと感じること、愛されていると感じること、ゴタゴタに巻き込まれず、のびのび育ってほしいと願わずにはいられません。
この問題だけではなく、夫婦関係で問題が起こったら早めにカウンセリングをお受けください。
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