離婚に必要なエネルギーとは?

離婚は結婚の数倍も力が必要?

 

 

結婚する時の準備を覚えていますか。両家の顔合わせに始まり、結婚する場所を探したり、思い通りの予約ができず右往左往したり、進行はどうする、着物は?ドレスは?などなど、結婚式当日までにかなり労力を使ったことではないでしょうか。マリッジブルーは、そのような精神的、肉体的な疲労が重なった時に起こるようですね。幸せな生活を夢見つつ、たくさんの準備をする「結婚」という仕事でさえもこのようにかなりのパワーを必要とします。これが離婚だったらいったいどうなってしまうのでしょうか。パートナーと二人で築いてきた家庭という財産を壊してまっさらにしなければならないのです。想像するだけでうんざりしそうですが、この「うんざり」する気持ちと「離婚」を秤にかけて、それでも離婚したい気持ちが強いのでしたら覚悟を決めてとりかかりましょう。

 

離婚調停や裁判でもスムーズにいかない事が多い

 

 

離婚するということはパートナーと一緒に生活することが気持ちの上で不可能になり、別々の道を歩む、ということです。今までの生活を2つに切り離すのですから物理的にも精神的にも労力が必要です。特に相手とのあらゆる決め事に時間を取られることが一番エネルギーが必要なことだと思います。お互いに離婚に同意し新たな生活を求めている場合には比較的スムーズにことが進みますが、どちらか一方が離婚に同意しない場合はかなりのストレスが双方にかかることを覚悟して下さい。相手を説得し納得させないと離婚成立とはなりませんが、これは非常に難しく話し合いでは解決しないことも多々あります。このようなケースについては家庭裁判所での離婚調停を行うことになります。これは当事者だけの話し合いでは離婚の合意に達しない場合に調停委員を仲介役としてスムーズな話し合いを持つためのものです。

しかし調停委員がいるからといって円滑に話し合いが運ぶとは限りません。相手が離婚に同意しなければ離婚はできないのです。こうなると話し合い(調停)ではなく裁判を起こすしかありません。双方の言い分を聞いてもらって裁判官に判断をしてもらうのです。しかしこれも必ず離婚できるというものではありません。「明確な離婚の原因となる事柄が存在するかどうか」そして「それを証明できるかどうか」という2つの大きなポイントが必要なのです。いかがですか?もうこれだけで相当なエネルギーが必要だ、とおわかりになったと思います。

 

通常の社会生活を行いつつ離婚に向けて動かなければならない

 

このようにいつもの生活に加え、離婚に関しての行動を新たに加えなければならず、やることがひとつ増えた生活になるので時間が足りずに寝不足になったり、それが原因で体調を崩してしまった、という方も多いのではないでしょうか。話し合いが円滑に進まないと相手に対して負の感情が沸き立ち、それも大きなストレスとなって多大なるエネルギーの消費となります。早くスッキリして通常の社会生活に戻りたい、という焦りが感情的な対立をもたらして、さらなる滞りを招いてしまう、ということもあると思います。離婚というものは結婚して二人で築き上げてきた家庭や財産というものを根底から壊し、二人で分けなければならないというもの。取り分で合意しないこともよくある話です。このような離婚におけるたくさんの課題を乗り越えるだけの多大なるエネルギーを持つ、あるいは常にそのエネルギーを生み出せるような気力と体力が必要になってくるのです。

そこで、離婚協議中のストレス緩和の為、少し考え方を変えてみることにしましょう。結婚生活の中でズレが生じてしまい、パートナーと暮らし難くなってしまったわけですから、これをいったん取り壊し、新しく自分にピッタリの思いのままの生活を構築するのだ、と考えてみたらいかがでしょうか。楽しく思い通りに日々を過ごしている自分、充実した生活の中で笑顔になっている自分を、頭の中で想像してみてください。少し気分が晴れませんか?この晴れやかな気持ちを糧にし、エネルギーに変えて一歩ずつ焦らず冷静に、離婚へと向かえるように努力してみてください。千里の道も一歩から、ということわざがありますが、新しい生活を目標に目の前の問題をひとつひとつクリアしていきましょう。

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