離婚の理由を徹底的に聞こう
配偶者(パートナー)から離婚してほしいと言われた時、貴方はどんな気持ちになるでしょう。ほとんどの方の頭が真っ白になってしまうと思われます。
しかし、まずは、離婚理由だけはしっかりと聞き取りましょう。
離婚したくない人は、これをもとに離婚回避を行い、関係修復に向かって行くわけですから、メモを取りながら配偶者の話を聞いてくださいね。
- 意外に知らない本当の離婚理由
- 裁判で離婚が認められる
可能性が高い≪法定離婚事由≫ - 家庭裁判所が提示する離婚理由
- まとめ
- 夫婦関係でお悩みの方向け
夫婦カウンセリングについて
意外に知らない本当の離婚理由
今さら聞けない離婚理由
離婚理由を聞いたら『そんなことも分からないの?』と駄目な人と尚更思われるような気持ちになって聞きそびれてしまうことがよくあることです。
時間が経つと、もっと聞けなくなり、なんとなく『これかな』『きっとこれだろう』と意外と憶測で分かった気になってしまうことが多いものです。
当相談室にお見えになる方も、離婚理由をはっきりと言えない方も少なからずいらっしゃいます。
例えば、長年の嫌なことが積もった為と言われたら、変に納得しないで具体的に根掘り葉掘り話を聞きましょう。
離婚はこれからの人生が変わって行くことを示しているので、何日もかけて理由や原因について聞くことが大事になります。
本当のことがちゃんと分かっていないと、関係修復を計りたくても、手紙を書くにしてもピンボケの状態になりかねません。
これは、離婚の申し出からすぐに行わなければならないことになります。
配偶者に弁護士が付いたりする前に、離婚したくないと思ったら、情熱を持って聞くことです。
離婚したい方に理由や原因について99%話をさせてください。
離婚したくない貴方は最後の残りの1%、自分がイヤだったことを一つだけ話してください。
離婚したくない貴方は、『離婚したくない』とか『愛してる』みたいなことを言わず
相手に対して気に入らなかった事を一つだけ言うのがいいと思います。
本当のことが言えない離婚理由
離婚したい方は、離婚理由をどの位の量を話されたのでしょうか?
また、その内容は貴方を納得させましたか?
離婚に値する内容でしたか?
離婚理由に何かが隠されている場合もあります。
一番多いのは異性問題です。他に好きな人のいることを隠して離婚したいと言っている場合です。
この場合には、離婚理由がこんなこと?と思える時に多いように感じます。
しかし、ダイレクトに『他に好きな人が出来たんじゃないの?』と聞いて、『そう』と答える人は皆無に近いと思います。
身辺チェックをしてみましょう。
あと、異性問題に繋がりやすいのですが、ダイレクトに言いにくい理由にSEXが良くないなどがあります。
裁判で離婚が認められる
可能性が高い≪法定離婚事由≫
≪民法第770条参考≫
・配偶者に不貞な行為があったとき
・配偶者から悪意で遺棄されたとき
・配偶者の生死が3年以上明らかでないとき
・配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき
・その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき
貴方が離婚したくないと思っても上記の事由があれば、審判や裁判で離婚が認められてしまうかもしれません。それでも、なお離婚したくないとすれば、諦めずに努力を重ねていくしかありません。
家庭裁判所が提示する離婚理由
家庭裁判所の調停において提示する離婚理由について
夫婦問題カウンセラーの観点において説明をします。
1性格があわない(性格の不一致)
離婚理由の中で一番多い『性格の不一致』、調停で話し合われることも多いと思います。訴訟(裁判)では婚姻が継続しがたい事由と認められるほどのことが起きているかということが問題になります。ですから、実際には別居をして婚姻関係が破綻しているという事実も確定させて訴訟を起こして行くことが多いようです。
2異性関係(浮気・不倫・不貞行為)
配偶者のどちらかに不貞行為が行われた事実がある場合は、基本的に不貞行為を行った方ではなく、浮気・不倫をされた方に離婚の決断が任されます。
離婚をすると決めるのも、離婚をしないと決めるのも浮気された側の気持ち次第となります。不貞行為を行った方からの離婚の申し出は一般的に夫婦関係が破綻してからの申し出になります。別居して3年~8年経過すると裁判において、離婚が認められる確率が上がると言われています。
3暴力をふるう(DV)
暴力をふるうことについては、必ず離婚に結びつく理由のひとつになります。
しっかりとした証拠が必要になります。証拠写真(誰の写真か分かること)診断書、日記、暴力を振るわれた時の音声と音声を文章に起こしたものなどが証拠になります。
4酒を飲み過ぎる(アルコール依存症)
お酒を飲みすぎて迷惑がかかることは、婚姻を継続できない重大な事由と考えられたり、程度によっては強度の精神病にかかり回復の見込みがないと判断され離婚できる場合があります。
5性的不調和(セックスレス)
若いうちのセックスレスの夫婦においては、かなりの確率でトラブルの発生が見られます。夫婦は元々他人であり、その他人を結び付けているものは
『心』と『体』そして『経済』の大きく三つです。そして、『こころとからだ』は非常に大きく関わり合っています。
6浪費する(借金)
借金まで行かなくても浪費が止まらなければ夫婦関係もギクシャクすることは間違いないことです。夫婦関係においては金銭感覚が合っていて、その感覚の実現が求められます。
また、片方の浪費によって生活がままならないとしたら
婚姻を継続できない重大な事由と考えられるでしょう。
7病気(精神疾患)
精神疾患のある方と暮らして行くのは骨の折れることです。そして、それが離婚の理由になることもあります。
8精神的に虐待する(モラルハラスメント)
この離婚理由はなかなか証明しにくいものです。言葉の暴力とも言われます。
この嫌がらせは、攻撃的であったり、陰湿であったり、束縛が非常に強い場合が殆どです。男女関係なく、相手を見下していることが要素になります。
9家族をすててかえりみない(悪意の遺棄)
夫婦で居る意味が感じ取れないことから離婚の理由になるでしょう。
10家族との折り合いが悪い(親族がらみ)
親族だけではなく、親子でも折り合いが悪い場合もあります。
11同居に応じない(同居義務違反)
基本的に夫婦は同居する義務がありますので、同居に応じなければ離婚を申し立てられることも起こってきます。
12生活費を渡さない(モラルハラスメント)
子供を抱えているにも関わらず、生活費を渡してもらえないような場合です。
まとめ
離婚を申し立てられたら、離婚理由を聞きましょう。
離婚したくない場合では、離婚理由が分からなければ手の打ちようがありません。
文句を言われ続けるだけだから聞きたくない、自分がみじめになる、何度も言わせないでと怒るかもしれないなど
聞きにくいこともあると思うのですが、イヤだと思っていることを吐き出させてしまいましょう。
離婚を申し立てている人は、自分の悪い所をほとんど反省していませんので、
相手側の欠点や短所をひとつだけ言うことも、相手側を冷静にする為にいいと思います。
※離婚を回避されたご相談者の方から感謝の手紙を頂いております。
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著者プロフィール
- ・夫婦カウンセラー/離婚カウンセラー
・JADP認定 上級心理カウンセラー
・夫婦関係専門カウンセリング (株)トータルサポートプラスの代表取締役。
・高橋知子横浜相談室を運営
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